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              SKA-JP News Letter
                                      2018/4/1#013
                                     発行部数 211 部
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INDEX ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

【1】SKA-JPからのお知らせ(12−3月活動報告・4−7月の予定)

【2】SKA機構本部からのニュース ピックアップ(昨年12月−3月分)

【3】その他お知らせ

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┃1┃SKA-JPからのお知らせ(12−3月活動報告・4−7月の予定)
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▼ 国立天文台水沢VLBI観測所SKA推進室の設置について
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背景
SKA-JPは日本の研究者がSKAへ参加することを促進することを目的として
きました。その目的を達成するために、国立天文台におけるSKAのプロジェ
クト化は、計画の主導や観測データの受け皿の観点などから不可欠です。
SKA-JPの執行部はこれまで、様々な機会においてプロジェクト化を訴えて
参りました。SKA-JPメンバーの研究成果発表や競争資金獲得などのアクティ
ブな実績が強い後押しとなりました。そういった私達コミュニティの活動に
答えて、国立天文台執行部は大学支援経費によりSKAに関係する調査研究活
動をサポートし、電波専門委員会やVLBI小委員会がSKA計画を継続して評価
してきました。水沢VLBI観測所はSKAを考えうる観測所の将来計画のひとつ
と位置付け、特に注視して検討してきました。

経過(2017年4月-12月)
SKA-JPでは、SKA計画において日本が貢献しうる技術開発項目を精査し、
VLBIバックエンド(CSP)、組立・統合・検証(AIV, LOWとMID)などを候
補としました。2017年4月にSKA-JPの執行部は、水沢VLBI観測所に推進室
設置を含めた研究開発協力を求め、8月には国立天文台執行部と面談を行い
前向きな回答を頂きました。これに先立って、水沢VLBI観測所のSKA科学作
業部会は報告書をまとめ、SKA計画によりこれまでの研究からの継続的な発
展および新展開が期待されると結論づけました。10月に入り、所内にサブプ
ロジェクトを設置することを視野に入れた本格的な検討を開始し、サブプロ
ジェクトの構想をとりまとめました。SKA推進室設置について、VERAユーザ
ーズミーティングならびにVLBI懇談会にて意見募集を行い、SKAへの参加に
合意形成が進みました。VLBI小委員会ならびに電波専門委員会においても諮
り、サブプロジェクト申請への前向きな意見を得るに至りました。以上の経
過を経て、観測所としても将来への大きな期待を持ってサブプロジェクトを
申請するに至りました。

結果(2018年1月-3月)
サブプロジェクトはコミュニティの意見に添って計画されました。SKA第一
期に参加するための事前交渉と事前調査を終えること、そして実際に参加で
きる状態になること(主に参加の承認、資金調達の達成と、詳細設計審査の
通過)をミッションとします。SKA計画の価値向上に国際的に貢献し、我が
国の天文学と宇宙物理学の発展に寄与することがバリューです。そして2020
年代前半に水沢VLBI観測所の将来計画へと成長し、2030年代の国立天文台
大型計画の選択肢のひとつへと成長していくことがビジョンです。ミッショ
ン達成のために、計画推進・科学推進・技術推進の3事業を提案しました。
例年どおり国立天文台の新規プロジェクトの募集が行われ、1月17日に本間
水沢VLBI観測所長名で申請を行いました。そしてヒアリングが2月7日と21
日に実施され、本間所長と、赤堀特任研究員が出席しプレゼンテーションと
質疑を行いました。現在、審議は継続中です。

今後
SKA推進室は最初の2年間で、プロジェクトの定義とそのための科学・技術
貢献項目の研究を推進します。続く3年間でプロジェクトを実行し、SKA第
一期へのマイナーパートナーとしての参加を達成することを目指します。参
加後はマイナーパートナーとしてSKA計画に具体的に貢献を進めつつ、SKA
第二期でのメジャーパートナー参加も見据えつつ、SKA-JPを中心とする日
本の研究者コミュニティと共に成長していきたいと考えております。
SKA-JPのみなさまのご支援とご協力を賜ることができれば幸いです。
(文:国立天文台 赤堀卓也・本間希樹、熊本大学 高橋慶太郎、
 鹿児島大学 中西裕之)

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▼ 「SKA-JPの体制が新しくなりました」(2018年4月1日より)
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前回の運営委員発足から3年が経過しましたので、先月3月の定例会におい
て新運営委員が提案され、承認されました。新体制は以下の通りです。

 代表:杉山直(名古屋大学)
 副代表:高橋慶太郎(熊本大学)・中西裕之(鹿児島大学)
 科学検討班長:市來淨與(名古屋大学)
 技術検討班長:青木貴弘(山口大学)
 資金調達担当:今井裕(鹿児島大学)
 広報担当:半田利弘(鹿児島大学)・長谷川賢二(名古屋大学)
 天文台担当:赤堀卓也(国立天文台)
 顧問:小林秀行・本間希樹(国立天文台)

本日4月1日より新体制での運営が始まります。今後とも皆様のご協力をお願
い致します。
(文:鹿児島大学 中西裕之)

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▼ 第2回SKA技術開発ワークショップを開催
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さる12月18日 (月) に鹿児島大学稲盛会館にて、第2回SKA技術開発ワー
クショップを開催しました。理学系研究者のみならず、工学系研究者や産業
界から多数参加頂くことができました。
SKA計画の概要、SKAによるサイエンス、SKA参入を目指したSKA-JPエンジ
ニアワーキンググループの活動に関する紹介の後、SKA-JPが担当可能な項目
として掲げられた(1) 14 - 27 GHz帯受信機系の開発、(2) FPGAを主と
した信号処理部へのVLBI観測モード実装、(3) 望遠鏡システムの組み立て・
統合・評価試験、の3項目についての講演、関連する技術開発についての
講演が続きました。周波数14 - 27 GHzをカバーするBand5は日本におけ
るVLBIの歴史と親和性が高いが、現在開発が進んでいる中で日本から貢献
する項目、キラーテクノロジーは何か、参入にあたり人材、予算は如何に確
保するのかなどの課題について活発な議論がなされました。
(文:鹿児島大学 中西裕之)

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▼「星形成と銀河構造における磁場の役割」研究会を開催
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12月20日 (水)-22日(金) に鹿児島大学理学部1号館1階101号教室
にて、「星形成と銀河構造における磁場の役割」研究会を開催しました。
個々の研究者の視野を広げ、多彩な研究者を繋ぐことによって様々な天体物
理学における磁場の役割を明らかにするため、東アジア天文台ジェームマク
スウェル望遠鏡(JCMT)による星形成領域サブミリ波偏波観測チーム、SKA-JP
「宇宙磁場」科学検討班および国立天文台野辺山45mミリ波望遠鏡銀河面
サーベイレガシー観測チームの共同開催としました。47名という多くの参
加者を迎えることができ、活発な議論がなされ、偏波観測に取り組む研究者
層が厚くなってきたという印象が強くなってきたように思います。一方、近年
得られる膨大な偏波観測データの解釈がまだ十分なされてないことなどが今後
の課題の一つとして取り上げられました。
(文:鹿児島大学 中西裕之)

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▼「SKA-Japanパルサー・突発天体研究会」開催
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1月5〜7日に茨城県鹿嶋市にてSKA-Japanパルサー・突発天体研究会を
開催いたしました。5・6日は国内セッションで7日は国際セッションで
した。
国内セッションでは電波観測やパルサー理論などに加え、エックス線観測や
重力理論など周辺分野からも招待講師を迎え、SKA時代のパルサー・突発天
体研究について幅広い議論を行うことができました。
また、国際セッションではオーストラリア・Parkesや中国NAOCからゲスト
を招き、Parkes望遠鏡によるパルサータイミングアレイやFASTによるパル
サー観測の現状について講演していただきました。さらに日本のグループと
の共同研究・観測についての議論も行いました。今後も国内外で連携を深め、
SKAに向けた準備研究を進めていきます。
(文:熊本大学 高橋慶太郎)

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▼ 国際研究集会SKA_JAPAN_MAG2018開催のお知らせ
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宇宙磁場グループは、5月28日(月)ー6月2日(土)の日程で、国際研究集
会”The Power of Faraday Tomography: towards 3D Mapping 
of the Cosmic Magnetic Fields"を、シーガイアリゾート(宮崎)に
て開催いたします。
本研究会では、天球面に投影された磁場の観測結果から、3次元構造を引き
出す手法である”Faraday Tomography”の今後についての議論する予定
です。また、SKA時代の電波ノイズとなる可能性のある、なぞの天体”Fast 
radio Burst”や、最近の宇宙磁場の観測・理論研究についてさまざまに
議論します。この他、偏波解析講習会、Faraday tomography講習会など、
次世代育成のための講習会も開催いたします。
(文:九州大学 町田真美)

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┃2┃SKA機構本部からのニュース ピックアップ(昨年12月−3月分)
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昨年12月から3月にSKA機構本部からリリースされたニュースのタイトルを
ピックアップしました。詳しくは各リンクをご覧下さい。

▼ SKAのデザイン - 実験室から豪州内陸部へ:AAVS1開発秘話(12/18)
 https://www.skatelescope.org/news/from-lab-to-outback-aavs1-so-far/

▼ SKA機構より年末年始のご挨拶(12/18)
 https://www.skatelescope.org/news/skao-seasons-greetings/

▼ SKAのデザイン - 18のタイムゾーンをまたいで:Dishプロトタイプ
 調達までの国際協力(12/21)
 https://www.skatelescope.org/news/across-18-time-zones-a-dish-prototype/

▼ SKA DISHのプロトタイプの組み立てが初めて完成(2/6)
 https://www.skatelescope.org/news/first-ska-prototype-dish-assembled/

▼ SKAへの道を踏み固めて:宇宙最初の星からの信号を検出(3/27)
 https://www.skatelescope.org/news/first-stars-detection-paves-way-to-ska/
(文:鹿児島大学 中西裕之)

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┃3┃その他お知らせ
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今年4月以降に開催のSKA関連研究会をピックアップしました。詳しくは
各リンクをご覧下さい。

▼ THE POWER OF FARADAY TOMOGRAPHY 
 --- TOWARDS 3D MAPPING OF COSMIC MAGNETIC FIELDS ---
 日時:2018年5月28日-6月2日、場所:宮崎 コテージヒムカ
 http://ska-jp.org/ws/ews2017.html


▼ SKA General Science Meeting and Key Science Workshop
 日時:2019年4月8日-12日、場所:英 SKA HQ

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【編集後記】
 SKA-JP newsletterでは会員の皆様からの寄稿を受け付けております
 ので是非お寄せ下さい。
 2018年4月からはSKA-JP役職が新しくなります。それに伴いnewsletter
 編集・管理担当者が交代になります。これまでの皆様のご協力に感謝致
 します。また引き続き新体制のもと発行されるnewsletterも、よろしく
 お願い致します。

【次号の原稿募集および発行予定】
 次号2018年8月号の原稿〆切は2018年6月29日(金)、発行は8月1日(水)
 です。4−7月に開催された企画、8ー11月に開催の企画など情報をお寄せ下
 さい。記事の一部はSKA機構本部発行のSKA eNEWSにも使わせて頂きます。

【配信停止や配信先変更等】
 SKA-JP newsletterの配信停止や配信先変更等は直接、管理者(中西裕之、
 hnakanis@sci.kagoshima-u.ac.jp)までお知らせ下さい。

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 SKA-JP News Letter 編集部
  執筆:赤堀卓也、高橋慶太郎、中西裕之、本間希樹、町田真美
  管理・編集:中西裕之