━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

       SKA-JP News Letter
                                2013/8/22#005
                 発行部数 118 部
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

INDEX ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

【1】SKA-JP事務局より報告

【2】サイエンスワーキンググループからの活動報告

【3】各種宣伝

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

┏━┓
┃1┃SKA-JP事務局より報告
┗━┻━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 -------------------------------------------------------------
 ▼「MWA科学観測開始」
 -------------------------------------------------------------

 7月9日にオーストラリアのMurchison Widefield Array (MWA)による
 科学観測が始まりました。MWAは80 - 300 MHzをカバーし
 主なサイエンステーマは再イオン化、銀河、変動天体、宇宙天気です。
 特に、赤方偏移した21cm線を観測することによって宇宙の再イオン化時の
 中性水素の分布を統計的に探ることができると期待されています。
 またMWAはSKA-lowのPrecursorとして位置づけられており、
 場所もSKA-lowの建設予定地です。

 ニュースソース:
 http://www.skatelescope.org/news/mwa-first-science/
 MWAウェブサイト:
 http://www.mwatelescope.org/


 -------------------------------------------------------------
 ▼EA SKA国際研究会が開催されました
 -------------------------------------------------------------

 2013年6月5-7日に名古屋大学において、Japan SKAコンソーシアムが主催する
 ワークショップが開催されました。 東アジアを中心とする多数の研究者が参
 加し活発な議論が行われ、盛況のうちに終えることができました。 国内向け
 SKA説明会も同時開催され、国内研究者に向けて広くSKAプロジェクトを
 アピールしました。

 ワークショップのプログラムと講演ファイルはこちら
 --> http://www.c.phys.nagoya-u.ac.jp/c-lab/SKA/Top.html

 ワークショップでは、Cosmic Magnetism, Pulsars&Astrometry, Galaxy 
 Evolution and High-z Universeの各サブグループに分かれてパラレルな
 議論の時間を設けました。各研究グループの情報交換や、新しい共同研究の
 可能性などを議論しました。詳しくは下の報告活動をご覧下さい。


┏━┓
┃2┃サイエンスワーキンググループからの活動報告
┗━┻━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 -------------------------------------------------------------
 ▼Cosmic Magnetism
 -------------------------------------------------------------
 招待講演では赤堀卓也(シドニー大)が銀河磁場・銀河間磁場の
 観測・理論研究の現状に関するレビュー講演を行った。

 一般講演では、出口真輔(熊本大)がRMの新しい解析手法について
 講演した。滝沢元和(山形大)は衝突銀河団における磁場構造の
 数値実験について講演した。市來淨與(名古屋大)は初期磁場
 の散逸加熱が中性水素史に与える影響について講演した。 

 自由討論形式のパラレルセッションは、高橋慶太郎(熊本大)が
 座長を務め、12名が参加した。討論ではRMの新しい解析手法である
 ファラデートモグラフィーが主な話題となった。

 銀河や銀河団など参加者の研究対象に対するトモグラフィーの有用性
 が議論され、トモグラフィーの専門家と銀河・銀河団の専門家の間での
 共同研究の種が生まれた。このパラレルセッションを通じて、
 トモグラフィーについて認識を共有する成果が得られた。 

 詳しい報告はこちら
 --> http://ska-jp.org/ws2013/reports/magnet.pdf

 -------------------------------------------------------------
 ▼Active Galactic Nuclei
 -------------------------------------------------------------

 -------------------------------------------------------------
 ▼Astrometry & Pulsars
 -------------------------------------------------------------

 SKAアストロメトリ(電波源位置計測)に関する講演は、Ye Xu
 (紫金山天文台)と今井(鹿児島大)によって行われた。
 また、楠野こず枝(総研大)によるポスター発表も行われた。

 一方、パルサーに対するアストロメトリについてはAdam Dellar
 (ASTRON)と亀谷收(国立天文台)の講演で一部言及された。

 討論セッションは、今井が司会をし、アストロメトリとパルサーの
 講演者を交えて行った。初日ではSKAアストロメトリがカバー
 するサイエンステーマの版図について、二日目ではSKAアストロメトリ
 実施における技術的課題が、中心テーマとして取り上げられた。

 ここで特に指摘された点は、メーザー源に対するアストロメトリの場合、
 メーザー源の見かけのサイズが大きい場合が多く、それで精度の限界が
 来る可能性があるということである。

 また、現在のBaseline Design 等SKAの公式文献にはVLBI観測に対する
 仕様が記載されていない点が問題になった。SKA core stationで集積
 される信号のphase upと電子メディアへの記録は、必須の仕様である。

 このように、今回のワークショップを通して、SKAアストロメトリの
 実現に向けた今後の具体的な課題が明確になったと言える。
 これらをベースに現在進めている研究をさらに発展させる必要性が
 あるだろう。

 詳しい報告はこちら
 --> http://ska-jp.org/ws2013/reports/astrometry.pdf

 -------------------------------------------------------------
 ▼Galaxy Evolution and High-z Universe
 -------------------------------------------------------------

 講演では、Minh Huynh(Western Australia大)がSKA計画全体の
 レビューを行い、Tzu-Ching Chang(ASIAA)により特に既存の装置や
 SKA以前の装置での研究が紹介された。
 Kyungjin Ahn(Chosun大)は、宇宙再電離について、理論的観点から
 レビュー講演を行った。特に、宇宙初期で重要になるミニハローでの
 星形成の取扱いと、バリオンとダークマターとの間の速度差による
 構造形成の抑制については、当日の自由討論でも主要なテーマになった。

 自由討論では、以下のような話題が出た。

 (i) 高赤方偏移6 < z < 27の中性水素21 cm線による観測。
 特に、理論的な不定性をどう克服するか。

 (ii) Baryonic Tully-Fisher relation: 星形成のあまり進んでいない
 銀河では、中性水素がバリオンの総質量に大きく寄与する。

 (iii) 電波源の探査。Euclid HSC等によって観測されるz < 8の
 クエーサーをを背景連続光源として、SKAにより前方の天体に起因する
 吸収線を探査する。

 (iv) 宇宙再電離。ミニハローの寄与が理論的な不定性として大きい。
 GMRT、LOFAR等の既存の低周波観測装置で今から観測的検証を行って行く。

 (v) SKAで計画されているレガシー観測案

 (vi) 宇宙論的磁場。SKAでは、偏波観測により、大規模構造に附随した
 磁場構造がシンクロトロン放射によってトレースできる。

 (vii) SKAを超えて: より低周波まで観測できる月面で、低周波観測をする
 可能性も議論された。

 詳しい報告はこちら
 --> http://ska-jp.org/ws2013/reports/highz.pdf

 -------------------------------------------------------------
 ▼Wide-Band Spectral Line Survey
 -------------------------------------------------------------

┏━┓
┃3┃各種宣伝
┗━┻━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 -------------------
 ▼外部資金公募情報
 -------------------

 日本学術振興会 二国間交流事業(共同研究・セミナー)
 【JSPS締切: 2013.9.12】(外国旅費、研究費の補助)
 http://www.jsps.go.jp/j-bilat/semina/shinsei_bosyu.html

 日本学術振興会 特定国派遣研究者
 【JSPS締切: 2013.9.12】(JSPSが渡航費補助、相手先財団が滞在費補助、
 長期/短期滞在)
 http://www.jsps.go.jp/j-bilat/tokuteikoku/shinsei_bosyu.html


 財団法人天文学振興財団 (随時受け付け、各助成について締切注意)
 http://www.fpastron.jp/index.html
 ※日本と近隣国との共同開催で海外での場合もサポートできる様に提案中です。

   国際交流に対する助成:4月以降の国際交流活動(1カ月以内)
  5,9,1月末日申し込み締切

   国際研究集会参加に対する助成:4月以降の国際研究集会(10日以内)
  5,9,1月末日申し込み締切

   国際研究集会開催に対する助成:7,11,3月以降の国際研究集会(10日以内)
  5,9,1月末日申し込み締切

 公益財団法人 東レ科学振興会
  東レ科学技術研究助成
  http://www.toray.co.jp/tsf/josei/index.html


 公益財団法人 山田科学振興財団
  国際学術集会開催援助
  【2016年開催予定の国際研究会を対象、応募期間2013年4月1日?2014年2月28日)
  http://www.yamadazaidan.jp/jigyo/bosyu_kokusai.html


 年間公募スケジュールに関する情報はこちら
 --> http://milkyway.sci.kagoshima-u.ac.jp/groups/ska-jp/wiki/410d7/Funding_info.html


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 【SKA-JP News Letterの配信停止】
  下記にて手続きを行ってください。
  ⇒ http://ska-jp.org/MailMag/deregistration.html

  (配信停止はもうしばらく待ってみませんか?あまりにたくさんの
  停止願いがあると、編集部が拗ねてしまうかもしれません。)


 【配信先メールアドレス変更方法】
  1)下記にて現在のメールアドレスの配信停止を行ってください。
   ⇒ http://ska-jp.org/MailMag/deregistration.html
  2)下記にて新しいメールアドレスをご登録ください。
   ⇒ http://ska-jp.org/MailMag/registration.html

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 SKA-JP News Letter 編集部
  執筆:高橋、赤堀、今井、平下、中西、柏野、小林
  管理・編集:市來