日本SKAサイエンス会議「宇宙磁場」2015
研究会の趣旨
宇宙磁場の起源は未だ明らかになっていないが、太陽等の恒星、コンパクト星、 銀河、銀河団などの様々なスケールでの高エネルギー現象に深く関わっている。 現在建設準備中の超巨大電波干渉計であるSquare Kilometer Array(SKA)計画で は、宇宙磁場の観測がキーサイエンスの一つとなっており、今後の観測によっ て、3次元的な磁場構造の詳細などが解明されると期待されている。そこで、本 研究会では様々 な研究領域について世界的にリードする研究者を招待講師に招 きながら、国内磁場研究者と共に、日本独自の磁場研究を俯瞰し理解することを 目指している。また、磁場の3次元構造を知る上で重要な技術となるファラデー トモグラフィーの可能性について議論を行い、実際にSKAでどのような観測を行 うと効果的かなど、その具体的な観測提案につなげていく事を目的としている。
日時・場所
日時:2015年 9月17日(木)-19日(土)
場所:鹿児島大学 理学部1号館2階 大会議室 (鹿児島市)
主催:日本SKAコンソーシアム
招待講演者(敬称略)
田代寛之(名古屋大学)
上田周太朗(ISAS)
新沼浩太郎(山口大学)
斎藤 貴之(東京工業大学)
岩崎一成(同志社大)
大平豊(青山学院大学)
柴田一成(京都大学)
プログラム
*は招待講師 講演時間(30分+質疑10分)
一般講演者 講演時間(15分+質疑5分)
9月17日(木)
<セッション1 偏波解析講習会(座長:小澤武揚)>
09:00-13:00 偏波解析講習会
13:00-14:00 昼食
<セッション2 宇宙論(座長:市來 淨與)>
14:00-14:40 田代寛之* (名古屋大学)
SKAと宇宙論的磁場研究の展望
14:40-15:00 堀口晃一郎 (名古屋大学)
宇宙論的位相欠陥による初期磁場生成
15:00-15:20 林中貴宏 (東大ビックバン宇宙国際研究センター)
インフレーション磁場形成とSchwinger効果
15:20-15:40 赤堀卓也 (鹿児島大学/SKA機構)
FRBで探る銀河間磁場
15:40-16:00 休憩
<セッション3 銀河団(座長:藤田裕)>
16:00-16:40 上田周太朗* (宇宙科学研究所)
X線観測から探る銀河団中心銀河とその超巨大質量ブラックホールの進化
16:40-17:00 滝沢元和 (山形大学)
電波銀河NGC3862の偏波解析による銀河団Abell1367の磁場推定
17:00-17:20 小澤武揚 (鹿児島大学)
JVLA多周波偏波観測による銀河団の磁場構造と増幅過程推定
17:20-17:40 ポスター3分講演
9月18日(金)
<セッション4 ジェット(座長:中西裕之)>
09:30-10:10 新沼浩太郎* (山口大学)
電波観測によるAGNジェット形成の研究について
10:10-10:30 高本亮 (東京大学)
Thermal Synchrotron Radiation from Relativistic Current Sheets in Poynting-Dominated Plasma
10:30-10:50 休憩
<セッション5 銀河1(座長:亀谷 收)>
10:50-11:30 斎藤貴之 * (東京工業大学)
銀河形成と銀河磁場
11:30-11:50 馬場淳一 (東京工業大学)
N体/SPHシミュレーションで探る渦巻銀河のダイナミクス
11:50-12:10 松永唯宏 (鹿児島大学)
偏波観測による近傍銀河磁場ベクトルの決定法
12:10-13:30 昼食
<セッション6 銀河2(座長:滝沢元和)>
13:30-13:50 柿内健佑 (名古屋大学)
磁気流体力学計算で探る銀河系中心領域のダイナミクス
13:50-14:10 町田真美 (九州大学)
銀河ガス円盤の観測的可視化
14:10-14:30 鳥居和史 (名古屋大学)
分子雲観測から見る銀河系中心部の磁気流体現象
14:30-14:50 大野寛 (東北文教大学)
パルサーペアを用いた銀河系の磁場構造解析
14:50-15:10 亀谷収 (国立天文台水沢VLBI観測所)
天の川銀河中のパルサーに基づく電離ガス分布について
15:10-15:40 休憩
<セッション7 星間現象(座長:大野 寛)>
15:40-16:20 岩崎一成*(同志社大学)
星間媒質および星形成における磁場の役割
16:20-16:40 中西裕之(鹿児島大学)
Helically Moving HI cloud
17:30-19:30 懇親会
9月19日(土)
<セッション8 系内現象(座長:町田真美)>
09:30-10:10 柴田一成*(京都大学花山天文台)
太陽・恒星フレアの物理
10:10-10:50 大平豊*(青山学院大学)
超新星残骸の磁場
10:50-11:10 休憩
<セッション9 トモグラフィー1(座長:出口 真輔)>
11:10-11:40 高橋慶太郎 (熊本大学)
11:40-13:00 昼食
<セッション10 トモグラフィー2(座長:赤堀卓也)>
13:00-13:20 宮下恭光 (熊本大学)
宇宙磁場解析におけるRM CLEANの評価
13:20-13:40 中川晶太 (熊本大学)
QU-fittingに伴うモデル選択
13:40-14:00 出口真輔 (UNIST)
レプリカ交換法を用いたQU-fitting
14:00-14:20 休憩
<セッション11 検討会 >
14:20-15:00 トモグラフィー検討会(進行:高橋慶太郎)
15:00-16:00 観測プロジェクト検討会(進行:中西裕之)
16:00-16:10 まとめ
ポスター講演
嵯峨 承平(名古屋大学)
・宇宙論的2次摂動論のもとでの種磁場生成
蜂須賀一也(山口大学)
・低周波帯の東アジアVLBI網
工藤 祐己(千葉大学)
・冷却効果を考慮した銀河ガス円盤の磁気流体シミュレーション
キャンセル
中村 翔(東北大学)
・Development of a new HLLD scheme with Cosmic-Ray effects & Application to Astrophysical Jets
・a model of galactic dynamo in barred galaxies
懇親会について
日時:9月18日(金)17:30 - 19:30
場所:一期家一会
予約人数:31人
会費:3500円(予定)