「銀河進化と遠方宇宙」2017(第四回)

開催趣旨

Square Kilometre Array(SKA)は次世代センチ波メートル波電波望遠鏡計画 で、2018年から建設が、2020年から初期科学観測が始まる予定です。
日本SKAコンソー シアム(SKAJP)は、2015-2016年に日本語版、英語版のSKAサイエンスブックを作成し、 SKAとそのサイエンスに対する理解を深めました。

また、今年度よりSKAJPはSKA先行機 のひとつであるMurchison Widefield Array(MWA)プロジェクトに参加し、長波長電波観測 を用いたサイエンスの提案・パイプライン開発などの経験を積み、SKAヘ向けた準備研究 を着々と進めています。

今後、日本がSKAに深く関わるためには、さらに魅力のあるサイ エンスを提案し、日本のプレゼンスを示すことが重要となります。 SKAの時代には、すでに運用開始されているALMA、Subaru HSC、LIGOの他、今後運用 開始されるPFS、TMT、KAGRA、JWST、WFIRSTなどの次世代観測装置が登場し、これらの 機器とSKAの相補的な活用が期待されます。

そこで、第4回となる今回の開催では、敢えて SKAにターゲットを絞らずに様々な波長での観測・研究手法に関する講演を募集し、宇宙 再電離、宇宙論、銀河(活動銀河核)進化に関する研究を幅広く俯瞰することで新たな魅力 あるサイエンスを発掘することを目的とします。招待講演も関連する様々な分野の専門家の 方々にお願いしております。

また、より議論を深め、今後の交流を密にすることを目的とし、 今回は合宿形式で研究会を開催致します。これまでSKAに関連した研究を行っていた方はも ちろん、これまでSKAに携わってこなかった方も、これを機に交流を深め、新たな知見や研 究テーマを発見する場となれば幸いです。

招待講師(敬称略)

井上昭雄(大阪産業大学)、大山祥彦(東大宇宙線研)、衣川智弥(東大宇宙線研)、田中賢幸(国立天文台)、諸隈佳菜(国立天文台)

会場

アーデンホテル阿蘇(http://www.arden-aso.jp) 熊本県阿蘇郡南阿蘇村下野147-10

  • アクセスの仕方はこちらを参照

    プログラム

    招待講演 45分 (目安 講演30分+質疑15分)
    一般講演 25分 (目安 講演15分+質疑10分)
    議論を盛り上げる為、途中質問ありとします。座長が時間をコントロールしやすいよう、スライドに講演枚数表示(4/15など)をお願い致します。
    アクセスの仕方はこちらを参照
    1月7日
    Session 1: 銀河進化I, 座長:長谷川賢二 
    14:00-14:10 Opening Remarks (LOC 高橋慶太郎)
    14:10-14:55 諸隈佳菜 (Invited)

  • 「銀河進化後半戦:なぜ銀河は星を作らなくなったのか」

  • 14:55-15:20 平下博之
  • 「ALMAで見るz>6の銀河のダスト進化」

  • 15:20-15:45 青山尚平
  • 「ダスト形成を考慮した銀河形成シミュレーションと観測量との比較」


  • 15:45-16:15 Coffee break

    Session 2: 銀河進化II, 座長:平下博之
    16:15-17:00 田中賢幸 (Invited)
  • 「HSC + PFS 戦略枠プログラム」

  • 17:00-17:25 清水一紘
  • 「Development for New SNII Feedback Treatment」

  • 17:25-17:50 角田匠
  • 「光線追跡計算によるClumpy銀河からの電離光子脱出率の見積もり」


  • 1月8日
    Session 3: 宇宙再電離I、座長:山内大介
    09:30-10:15 井上昭雄 (Invited)
  • 「宇宙再電離期の銀河の観測:ALMAとSubaru/HSC」

  • 10:15-10:40 長谷川賢二
  • 「再電離シミュレーションコードの開発と初期成果」


  • 10:40-11:00 Coffee Break

    11:00-11:25 高橋慶太郎
  • 「MWAとMWA-Japan」

  • 11:25-11:50 久保田賢志
  • 「21cm-LAE cross-correlationによる宇宙再電離期の観測可能性の調査」

  • 11:50-12:15 吉浦伸太郎
  • 「The drift scan survey with MWA」


  • 12:15-13:30 Lunch

    Session 4: 宇宙再電離II/宇宙論I、座長: 高橋慶太郎
    13:30-14:15 大山祥彦 (Invited)
  • 「SKAによる再電離時の21cm線観測を用いた宇宙論パラメータの精密測定」

  • 14:15-14:40 田中俊行
  • 「輻射流体計算による初代星周囲の21-cm線シグナルの見積もり」

  • 14:40-15:05 竹内太一
  • 「中性水素起源の21cm線観測によるクェーサーの数分布の推定と観測可能性」


  • 15:05-15:35 Coffee Break

    15:35-16:00 井上進
  • 「電波分散よび21cm吸収線系に基づく観測的宇宙論」

  • 16:00-16:25 吉川耕司
  • 「重元素の超微細構造線の観測可能性」

  • 16:50-17:15 市來淨與
  • 「銀河団磁場がSZ効果に与える影響」

  • 17:15-17:40 箕田鉄兵
  • 「宇宙論的磁場がSZ効果に与える影響」


  • 18:30-懇親会

    1月9日
    Session 5: 宇宙論II、座長: 市來淨與
    09:30-10:15 衣川智弥 (Invited)
  • 「初代星起源コンパクト連星からの重力波」

  • 10:15-10:40 淺羽信介
  • 「バリオン−ダークマター間の超音速相対運動を含む暗黒時代の構造形成」


  • 10:40-11:00 Coffee Break

    11:00-11:25 山内大介
  • 「Multitracer technique for galaxy bispectrum」

  • 11:25-11:50 嵯峨承平
  • 「宇宙論的2次摂動論のもとでの弱い重力レンズ効果」

  • 11:50-12:00 Closing remarks (平下博之)