「SKA-JPパルサー・突発天体研究会」2018(第3回)

開催趣旨

パルサーは極限的な天体であり内部構造・磁気圏・放射メカニズムなど それ自体が興味深い天体であるとともに、正確なパルス周期を利用して 重力波直接検出・重力理論検証にも利用できるという魅力を持つ。
現在のところパルサーは2,000個程度見つかっているが 2020年代にはSquare Kilometre Array (SKA)が登場し、 SKA1で10,000個、SKA2で30,000個のパルサーが発見され、 観測精度も飛躍的に向上すると期待されている。
また近年大きな話題となっているFast Radio Burst (FRB) についても発見能力が何桁も向上すると予測される。
このようなパルサー・突発天体研究大躍進の時代を間近に控え、 日本国内でパルサー磁気圏、重力波、重力理論、電波観測、X線観測 FRBなど、広くパルサー・突発天体に関わる研究者が集まり 現状を踏まえつつ未来に向けて協働していけるよう議論する場を作りたい。
研究会は2日間の国内セッション(日本語)と 1日間の国際セッション(英語)から成る。国際セッションでは オーストラリアParkesや中国FASTからパルサー・FRBの電波観測を 推進している研究者を招聘し、SKA時代に向けた協力体制について議論する。

招待講師・国内セッション(敬称略)
赤堀卓也(NAOJ)、榎戸輝揚(京都大)、柴田晋平(山形大)、高橋弘充(広島大)、寺澤敏夫(理研)、中野俊男(理研)、成川達也(宇宙線研)、八木絢外(University of Virginia)

招待講師・国際セッション(敬称略)
 Shi Dai (CSIRO)、Yuko Hanado (NICT)、George Hobbs (CSIRO)、Mareki Honma (NAOJ)、Di Li (NAOC)

会場
茨城県鹿嶋市 ホテルがんけ( ホームページ ) 茨城県鹿嶋市宮中1丁目3−6

プログラム
招待講演 35分 (目安 講演25分+質疑10分)
一般講演 25分 (目安 講演20分+質疑5分)
議論を盛り上げる為、途中質問ありとします。座長が時間をコントロールしやすいよう、スライドに講演枚数表示(4/15など)をお願い致します。
1月5日 国内セッション
13:00-13:30 高橋慶太郎(LOC) 「はじめに」
Session 1: 電波観測I, 座長:高橋慶太郎
13:30-13:55 藤沢健太 「日本VLBI観測網と山口大学の電波望遠鏡」
13:55-14:20 亀谷収 「国立天文台水沢10m望遠鏡によりパルサーと突発天体観測の可能性」
14:20-14:50 休憩
Session 2: 電波観測II, 座長:亀谷収
14:50-15:25 寺澤敏夫 (Invited) 「日本におけるパルサー・FRBの電波観測の現状」
15:25-15:50 山崎翔太郎 「Repeating and Non-repeating Fast Radio Bursts from BinaryNeutron Star Merger」
15:50-16:15 Lin Haoxiang 「Radio afterglow from kilonova ejecta of GW170817」
16:15-16:45 休憩
Session 3: パルサーと重力波直接検出, 座長:成子篤
16:45-17:10 黒柳幸子 「パルサータイミングを使った重力波検出」
17:10-17:35 米丸直之 「ズピンダウン率を用いた超低周波重力波の新検出法」
17:35-18:00 隈本宗輝 「電波天体カタログによるパルサー候補の選定」
1月6日 国内セッション
Session 4: X線観測, 座長:高橋弘充
09:30-10:05 榎戸輝揚 (invited) 「磁場の強い中性子星のX線観測」
10:05-10:40 中野俊男 (invited) 「超新星残骸の観測と中性子星磁場進化」
10:40-11:10 休憩
Session 4: パルサー一般, 座長:中野俊男
11:10-11:45 柴田晋平 (invited) 「パルサー磁気圏の構造」
11:45-12:20 高橋弘充 (invited) 「高エネルギー偏光観測で探るパルサーとパルサー風星雲の磁場構造」
12:20-13:30 昼食・昼休み
Session 5: 突発天体, 座長:青木貴弘
13:30-14:05 赤堀卓也 「SKAによる突発天体」
14:05-14:30 辻本匡弘 「CMB観測衛星LiteBIRDによる突発天体観測の可能性」
14:30-14:55 氏原秀樹 「NICT鹿島における広帯域受信システムの開発」
14:55-15:25 休憩
Session 5: 重力理論検証, 座長:柳哲文
15:35-16:00 八木絢外 (invited) 「連星パルサーによる重力理論の検証」
16:00-16:35 成川達也 (invited) 「重力波を使った重力理論の検証」
16:35-17:00 成子篤 「GW170817以降の重力理論の現状」
18:00-20:00 懇親会
1月7日 international session
09:30-09:40 Keitaro Takahashi "Opening remarks"
Chair: Keitaro Takahashi
09:40-10:20 Mareki Honma "VLBI activity in Japan and its future toward pulsar research in SKA era"
10:20-11:00 George Hobbs "Pulsar and transients observations at Parkes and towards the SKA"
11:00-11:30 Coffee Break
Chair: Sachiko Kuroyanagi
11:30-12:10 Shi Dai "Searching for pulsars in future radio continuum surveys"
12:10-13:30 lunch
Chair: Takuya Akahori
13:30-14:10 Di Li "A Commensal Radio Astronomy FasT Survey (CRAFTS)"
14:10-14:50 Yuko Hanado "Observation of millisecond pulsar in 1997~2005 by Kashima 34m telescope and Brief introduction of atomic time scales"